イナシデス、結婚について、かく語りき
宝くじを勧めてくる者、ついでに結婚も勧めてくる。
理想の結婚にこだわれば、一生独身。
理想の結婚にこだわれば、一生、夫婦喧嘩。
何ひとつ諦めないでする結婚は、必ず失敗する。
結婚は、何かを諦める言い訳に最適である。
結婚は縛る側に有益。縛られる側に不利益。
離婚を勧める者、悪い人。結婚を勧める者、同罪。
恋人は、たまに会う暇潰しの相手。夫婦は、毎日会う暇潰しの相手。
夫が妻を殴れば悲劇的だが、妻が夫を殴れば喜劇的になる。
自分の結婚生活に満足したかったら、他人の不幸な結婚生活を見て、優越感に浸ることである。
醜い夫婦は、聖者的である。他の夫婦に自信を与えるための、犠牲者だから。
妻の夫に対する励ましは、ただの圧力である。アメで出来たムチである。
夫(妻)が一番の理解者である夫婦、実はそうでもないという現実。
良い結婚は、良い子供を生む。悪い結婚は、良い離婚を生む。
子供の出来ない夫婦は、世間体さえ気にしなければ、得すること少なからず。
女は子供のことを、夫に対する、飛び道具か何かだと思っている。
子供はあらゆる意味で、夫婦の保険である。ただし、大半が掛け金に見合っていない。
子供の教育に、成功例なし。人間そのものが、神の失敗作でしかない。
嫁があちこちで気を使うと、夫があちこちで恥をかくこと、少なからず。
夫の浮気は、妻のせいではない。悪い偶然が、二つ三つ重なっただけである。
イナシデス、歴史について、かく語りき
歴史は作り上げるものではない。自然と体験しているものである。
歴史を知っても、未来は変わらない。これまでの流れ通りの、道を行くだけである。
歴史のもしもは、最初は楽しい。最後は虚しい。
世界中の神話や歴史書を読めば、人間がいかに嘘つきか分かる。
歴史は、事実を知ることが大事なのではなく、普遍性を知ることこそ大事。
政治家は、歴史を学問以上のものにして、国民を洗脳してはならない。
遠い過去の事実は、一般的には忘れ去られてしまうだろう。しかし、その国が築き上げた歴史による、国民性はずっと残るだろう。
歴史的偉業は、名もなき人々の支えがあってこそ、実現する。
多くの素晴らしい偉人は、みんな口の固い隣人に恵まれている。
歴史も、どんな偉人がもてはやされるかも、今を生きる人間の都合が、強く反映されているだけ。
偉人とは、書物の中で出会うもの。
歴史書、この一冊に、人類の千年・二千年の出来事が記されているとは、到底思えない。
歴史書、途中、私が書き直したところで、誰も気付くまい。
神が歴史を書けばいい。そうしないと、誰もが納得出来る話にまとまらない。
私の歴史書。人間は、大体、同じようなことを世界中でしていた。以上。
今や、歴史家の仕事は、権力者や資産家の暇潰しの相手でしかない。
人類の歴史の主役は、明らかに戦争である。ゆえに?
予言。人類は進歩するだろう。そして、後退するだろう。
人類の歴史を確定するのは、人間が滅んでからすればいい。人間ではない、何らかの生き物が。
人間なんてちっぽけで、無情に過ぎ去っていく時間を、ただ見送ることしか出来ない。
イナシデス、宗教について、かく語りき
神を信じるということは、自分は強運だと信じているだけである。
運を神と思える者は、宗教に走る。神を運と思える者は、占いに走る。神も運も不条理としか思えない者は、虚無に陥る。
信仰と運の良し悪し、関係なし。
常に迷信を馬鹿にしながら、急に迷信が怖くなるのが、人間である。
最大の罪は、死をもたらすことではなく、相手の自尊心を奪うことである。
人の心は癒える。あるいは、癒えなくても生きてはいける。
人間、生きることに懸命であれば、死の不安なんて感じない。
罪の告白と愛の告白の共通点は、どちらも嘘が混じっている点である。
金持ちはそれだけで罪深く、天国へ逝けない。貧乏人は、実際に罪を犯すので、天国へ逝けない。
地獄へ落ちた方が妥当な者ほど、地獄生活について関心がない。
この世のことは、たいがい想像がつく。あの世のことは、ただの願望に過ぎない。
無を受け入れられないのは、ただの思い上がりである。
大人になるということ。幽霊より、人間の方が怖いと気付くこと。
宗教家もまた俗人である。聖人から俗気が抜けるのは、死後の時間のお蔭である。
宗教家、悪い職業。自分だけ反省すりゃいいのに、あちこち行って、知らない人まで巻き込む。
宗教家の仕事。別に宗教家にならなくても、出来ることばかり。
神によく祈る者、一転して、神に悪態つく可能性の低くない者。
宗教と闘ってはいけない。宗教とは人間の憐れさの象徴であって、それを責めたって仕方ない。
求めるな、どうせ与えられん。
最近の神の口癖。「もう、ウンザリ!」