夫婦とは、あらゆる秘密を共有する関係である。妻が夫の浮気を許せないのは、その秘密が、自分以外の女に、漏れた気分になるからである。 また、それゆえ、妻が容認する愛人とは、一緒に秘密を共有出来ると感じた者に限られる。 一流の悪女は、ちゃんと男と…
人生に意味があるとしたら、それは、こじつけでしかなく、意味がないとするのも、こじつけでしかない。 命懸けの人生と聞くと格好良いが、よく考えてみると、誰の人生であっても、死ぬ前までの行為は、全て、命懸けである。 人生の転換期は、予言出来るもの…
国家は、極めて合理的な装置・機能であって、自分の意思を持っていない。 大きな集団でありながら、国家という装置・機能を活用しない集団は、山賊や海賊と変わらない、ならず者である。 国家は、全く機械的である。燃料になっているのは、予算であり、それ…
男女平等以前に、あらゆる人間関係の中で、全く対等な関係性なんて、存在しない。 男女平等の推進は、双方の偶像性の破壊を伴い、男女ともに、損したり、得したりの話である。 男らしさも、女らしさも、イメージ先行の定義モドキに過ぎない。 男になりたがる…
道徳は、自由の邪魔である。そう聞いて、納得した者は、空想的自由を求めている者であって、現実的自由を知る者ではない。 誰だって、頭の中は自由である。ゆえに、他人に知られたくないことばかり、考えている。 どんな自由が欲しい?と、訊かれて、すぐに…
絵画の限界。海の絵なんて、退屈である。本物の海は、いつまで眺めていても、飽きない。 肖像画も宗教画も、ただのフィクションである。しかし、大衆の多くは、ありのままを信じている。 良い音楽は、決まって、どこか哀しい。表面的には、明るく楽しく聴こ…
国家は、世の中の富の分配機能として重要である。しかし、国家を牛耳る者たちは、誰も、その重要性に気付いていない。 国家の経済の建て直しに必要なことは、まず、目先の利益にとらわれてばかりいる有力者を、説得することである。 国家が、外国や、富裕な…
死後の世界というものが、天国や地獄であって欲しくない。無の世界であって欲しいとも、思わない。この世の延長のようで、あって欲しい。 もし、私の寿命が三ヶ月だったとしても、特にやることは変わらないだろう。ただ、暇があったら、何か思索しているだけ…
文明は世界中に伝わるもの。文化は、その伝わった文明を、どう仕上げるか? 文明は、発見する力。文化は、完成させる力。 寒いから服を着るのが、文明。恥ずかしいから服を着るのが、文化。 文明の原因は、明瞭である。文化の原因は、曖昧である。 文化の中…
あの人、もっと気にするべきことがあるのに、占いばかり気にしている。 知識のある人、無駄口多い。知識のない人、いつも同じ話。 人を褒めたがる人、裏のある人。人を貶したがる人、裏を見せているようで、まだ裏がある人。 たいがいの人間は、善でも悪でも…
宝くじを勧めてくる者、ついでに結婚も勧めてくる。 理想の結婚にこだわれば、一生独身。 理想の結婚にこだわれば、一生、夫婦喧嘩。 何ひとつ諦めないでする結婚は、必ず失敗する。 結婚は、何かを諦める言い訳に最適である。 結婚は縛る側に有益。縛られる…
歴史は作り上げるものではない。自然と体験しているものである。 歴史を知っても、未来は変わらない。これまでの流れ通りの、道を行くだけである。 歴史のもしもは、最初は楽しい。最後は虚しい。 世界中の神話や歴史書を読めば、人間がいかに嘘つきか分かる…
神を信じるということは、自分は強運だと信じているだけである。 運を神と思える者は、宗教に走る。神を運と思える者は、占いに走る。神も運も不条理としか思えない者は、虚無に陥る。 信仰と運の良し悪し、関係なし。 常に迷信を馬鹿にしながら、急に迷信が…
幸福は、色々捨ててから、やって来る。不幸は、色々と持ち過ぎるから、やって来る。 幸福は、日常の中にあるものであって、空想の中にあるものではない。 幸福は、掴んだ瞬間、幸福じゃないような気がしてくる。 自分だけの幸福は、うしろめたいばっかりで、…
美学とは、他人には分からない、自分の価値観のことである。 自分の美学がある者、他人の批判も嘲笑も恐れたりしない。 自分の美学がない者、他人の言いなり、世間に合わせて生きるだけ。 嘘をつき、嫌われて、反省するようでは、真の嘘つきではない。 ケチ…
賢い人間は、不自然である。馬鹿な人間は、自然と馬鹿なままなのに。 何も考えていないから、自信満々というのが、最も喜劇的である。 この世には、善も悪もなく、ただ、それぞれのご都合主義だけがある。 大半の人間は、自分が反面教師と思っていた者と、同…
いつ会っても、機嫌の良い人。どこか病気。 自尊心が高い人。怒りっぽい。 駄目な人ほど、自尊心に囚われる傾向が強い。 道徳的に見える人。不幸そう。 誰も傷付けずに生きている人。つまらない人。 自由を満喫している人。嫌われ者。 格好付けている人。ど…
早寝早起きなんて、良くも悪くもない。ただ、昼寝する確率が上がるだけである。 同じことなのに、犬猫を家族扱いすると、良い人。家族を犬猫扱いすると、悪い人。 人間らしく生きるということは、どういうことか?四つん這いになって、ワンワン、ニャンニャ…
人間は、不思議を感じることは出来ても、不思議を解明することは、ほぼ出来ない。 知的な人、あらゆる言い回しの達人。 浅はかな知性の持ち主、自分の意見がないのに、話は長い。 難しく考えないという哲学。 勉強したことを生かしたかったら、更なる勉強を…
英雄とは、大衆に背中を押されて、転ばないで済んだ者のことである。 理想を持った指導者と、無垢な大衆、何より酷い組み合わせ。 人を操ることに、うしろめたさより、快楽を感じる者、要警戒。 危険人物は世論操作が巧い。安全な人物は、世論ばかり気にして…
金があっても仕方ない。金がないのは、どうしようもない。 金を欲しがるのは恥ではない。不必要な金を欲しがることが恥である。 ゴールは金ではない。しかし、スタートするのに金がいる。 運で金が入ることはあるが、金で運は買えない。 健康は金で買えない…
利益だけの関係も良いだろう。しかし、双方に、多少なりとも敬意がなければ、心が病むだろう。 成功しても、失敗しても、忘れてはいけない世間体対策。 人の評価を気にする人は、人の評価を気にしない人の倍、精神力がいる。 世間体ばかり気にしている者は、…
他人の評価を受けている時こそ、自分を見失っている。 みんな自分が不自由になることを恐れながら、他人が自由になることを恐れている。 出来ないと思えば、何も出来ない。出来ると思えば、たまには出来る。 人を最も苦しめるのは、現状ではなく、記憶である…
女らしさとは、男にはない羞恥心があるということである。 女は生まれながらに、慣習と結婚させられる。しかも、容易に離婚出来ない。 女の相談、ただの無駄話。その上、話す相手を間違っている。 女同士の恋愛話、盛り上がっているようで、内心はウンザリ。…
恋は一過性のもの。愛も一過性のもの。 愛と恋は、長距離走と短距離走以上に、違う競技である。 男の愛の半分は、責任で出来ている。女の愛の半分は、狂気で出来ている。 自分の色恋を得意げに語る女、終身刑。自分の色恋を得意げに語る男、死刑。 恋愛論を…
ゴメンナサイで済むことに、理屈を付けてはいけない。 誠実な者には、誠実に。不誠実な者には、やや誠実に。 自尊心は、他人に見せびらかした時点で、虚栄心である。 社交とは、陳腐な会話を恥ずかしげもなく、誰とでもするということである。 会話は相手次…
小賢しいのは良くない。しかし、小賢しいのは、知性の登竜門である。 疑うことが知性なのではない。信じ切れないことが知性である。 主観の中に客観成分。客観の中に主観成分。 最悪の状況は、思索するのに最適な状況である。 先のことばかり考えている人、…
神は敵でもないし、味方でもない。つくづく、神である。 不運や不安について考えるということは、神について考えることと同じである。 神も自然も、金で説得出来ないし、暴力にも屈しないという意味で、人間より危険である。 人間の幸不幸は、神の躾なのかも…