イナシデス、心理について、かく語りき
他人の評価を受けている時こそ、自分を見失っている。
みんな自分が不自由になることを恐れながら、他人が自由になることを恐れている。
出来ないと思えば、何も出来ない。出来ると思えば、たまには出来る。
人を最も苦しめるのは、現状ではなく、記憶である。
嫌な過去は、成功で塗り潰せるかというと、そうでもない。
信じられないのも弱さゆえ、信じてしまうのも弱さゆえ。
笑顔ですら、誰かの怒りの導火線。
異常な憎悪の持ち主は、事実がそうさせている以上に、妄想がそうさせている。
不幸な人が僻みっぽいのは仕方ない。しかし、不幸でもない人が僻みっぽいのは、どこか病気。
嫉妬もしない、嫉妬もされない。凄い才能。
悪い嘘つき。欲張り、見栄っ張り、嫉妬深い。
世の中、どうでもいいことばかり、と言いながら、みんな結構気にしている。
誰かを全否定しようとする者の、救いのない思い上がり。
気遣いの人も、気を使わない人も、誰かを不快にしているという意味では、同じである。
人を殴りたいと思う気持ちは、人をなぶりたいと思う気持ちよりは、健全である。
どんな卑屈な人間であっても、何かしら自慢をしたがっている。不幸な人が、その不幸について、誰かに語りたがるように。
世の中に毒づきたくて仕方ない人、孤独な人。
若い自殺者ほど、理想主義者。老いた自殺者ほど、現実の敗者。
解決しなくとも、不安になることはない。逆に、解決した時こそ、安心してはいけない。
人生で最も重要なことは、人生で最も重要なことについて、考えないことである。