イナシデス、夫婦について、かく語りき
夫婦とは、あらゆる秘密を共有する関係である。妻が夫の浮気を許せないのは、その秘密が、自分以外の女に、漏れた気分になるからである。
また、それゆえ、妻が容認する愛人とは、一緒に秘密を共有出来ると感じた者に限られる。
一流の悪女は、ちゃんと男と秘密を共有出来る。それゆえ、妻にするのも、愛人にするのも、悪女に限る。
妻が浮気するケースの八割は、夫のせいである。夫が浮気するケースの八割は、妻のせいではなく、夫が男であるせいである。
夫が浮気をした場合、妻にとって、最も重要なことは、誰かをどう責めるかではなく、夫と、別れるべきか否かを決めることである。
妻が浮気をした場合、夫にとって、最も重要なことは、誰かをどう責めるかではなく、傷付いた自分の自尊心を、どう回復させるかである。
まだ、若い夫の老いは、たいがい、遺伝のせいである。まだ、若い妻の老いは、たいがい、家庭のせいである。
誰もが羨む良い夫婦は、お手本ではなく、ただのイヤミである。
一見して、誰もが羨む良い夫婦は、よく観察すると、二つの大きな虚栄心の塊でしかない。
嘘つき夫婦は、仲良し夫婦。正直夫婦は、ケンカばかり。
聡明な妻は、自分を無くしたフリをして、家庭ごと、自分色に染めてしまう。
料理が下手だと自覚のある妻は、いちいち「美味しい?」と訊いてこないので、悪くない。
やたらと掃除が好きな妻は、ただ、暇を持て余しているだけの妻かも知れない。
やたらと噂話が好きな妻は、意外と、自分自身の評判を知らない。
欲求不満の妻たちの第一の楽しみは、何と言っても、自分の夫以外の男と結婚していたら・・・と、無駄な空想することである。
男は、家庭における妻の役割なんて、たいがい金で買えると思っている。女は、家庭における夫の役割なんて、元から、ないと思っている。
一番好きな男(女)と結婚するのは、理想的な結婚ではなく、男(女)に対する理想を、失っていく結婚である。
人生は算数ではないので、貧しい男と、貧しい女が、結婚しても、資産が増える(プラス)どころか、借金(マイナス)が出来てしまうこと、少なくなし。
子供が出来て、やたらと態度が大きくなる妻は、やがて子供を武器にして、夫に、挑戦状を叩き付けて来るだろう。
イカシタ妻と、イカレタ妻は、大体、同じ気質である。