「若い頃は、ケンカが強かった」と自慢したがる老人は、別に、嘘をついている訳ではない。実際、強かったのである。少なくとも、今よりは。 大半のケンカの原因は、まず、そのケンカの大きさと、釣り合わないのが普通である。 まともな人間同士のケンカなら…
人間は、例外なく、罪深い。だから、例外なく、死という罰がある。 罪とは何か?何のための罰か?神さえ、定義することを、忘れているように思える。 人間は、一応、罪と罰の均衡について考えているが、神の方は、さほど、気にしていないように思える。 「こ…
誰かが誰かに、「尊敬しています」と言う時は、たいがい、社交辞令である。 尊敬出来る恋人像など、考える必要はない。好きになってしまえば、それが答えだから。 誰かを尊敬するということは、何らかの理由によって、評価方法が寛大になっている、というこ…
何もかけないで、食べた方が美味いものに、美食家は、取り敢えず、理屈を振りかけてしまう。 美食家の味のたとえは、たいがい、仲間内で、使い回していたものである。 ある美食家は言う。「この果実は、太陽の味がする」と。それは、焦げ臭いという意味だろ…
人が死にたくないと思うのは、生きがいがあるからではない。死が恐ろしいからである。 生きがいとは、人生に絶望(自殺)したくない人間の、ゴマカシである。 生きがいとは、生活に退屈したくない人間の、コジツケである。 生きがいについて考えるのも、死に…
バレない嘘を、つき続けることが出来る人間は、天才である。 バレる嘘を、つき続けることが出来る人間は、体力も、精神力もある。 バレない嘘をついた時こそ、良心と闘うべきである。 どんな種類の嘘をつく傾向があるかで、その人間の性格が分かる。 嘘は、…
病気だと気付かなければ、それは健康と一緒である。少なくとも、今は・・・。 人は病気が長引くと、死にたくなる。しかし、実際のところ、思うばかりで、実行には移さない。 病気の時は、健康しか求めていなかった者たちが、健康になると、あれもこれも、求…
心に、不満ばかり、溜まっていく者は、たいがい、他者への感謝が足りない者である。 心に、不満ばかり、溜まっていく者は、たいがい、孤独な状況に陥っている者である。 心に、不満ばかり、溜まっていく者は、たいがい、知性の欠落している者である。 不満が…
世界中の誰もが、称賛すべきことをして、有名になった人物さえも、とどのつまり、ただの人間に過ぎない。 一芸で、有名になった人物は、人間として、何かが、欠落している者が多い。あるいは、何もかもが、欠落している者が多い。 一芸で有名になった人物は…
貴方に、仕事があるということは、世の中の誰かが、貴方を、必要としている、ということである。 貴方に、仕事がないということは、世の中の誰かが、貴方を、必要としているにも関わらず、探し出せていない、ということである。 仕事は、人生そのものではな…
神が退屈だから、人間に戦争をさせるのではない。人間の方が、神を呼び出したいから、戦争をするのである。 戦争とは、この世で最も、派手で醜い、祭りのことである。 理論上、戦争を肯定するより、否定する方が、簡単だが・・・世の中、理屈じゃないから、…
心の痛みは、自分で何とか出来るが、体の痛みは、自分では、どうにも出来ない。 心の痛みも、体の痛みも、死ねば、きっと、解決するだろう。 永遠の痛みなんてない、人生には、死があるから。 もし、死に痛みがともなうならば、人は、もっと、懸命に生きるだ…
優しさとは、手伝うことでも、励ますことでも、与えることでもなく、相手を理解しようとする心である。 優しさについて、きちんと、考えたことのない人ほど、世間的には、優しい人で通っている。 他者と、失礼がないように交際しようと、心掛けている者は、…
絶対的な美など、存在しないし、相対的な美など、各個人の好みの前では、無力である。 もし、あなたが、世にも珍しい、驚くべき、酷い顔面をしていたとしても、自分自身が気に入っているのなら、他人の嘲笑など、気にする必要はない。 もし、あなたが、世に…
別に、これといった魅力なんてなくとも、恋も出来るし、結婚も出来る。それは、人類の歴史が証明している。 もっと、自分を、魅力的にしたい者は、他人のことを研究するより、自分のことを研究するべきである。 どんなに魅力的な人物でも、百人中百人に、「…
青春とは、若さゆえの特権ではなく、力があり余っている人間の、特権である。 自分を見失っている者ほど、青春を謳歌する、資格がある。 青春とは、恥をかくのが、楽しくなる時期のことである。 青春とは、明らかな時間の無駄を、全く、気にしない時期のこと…
自尊心のない者は、自尊心のある者を責めない。しかし、自尊心のある者は、自尊心のない者を、やたらと責めたがる。 自尊心の問題というものは、結局、誰からも、馬鹿にされたくないという、問題に過ぎない。 自尊心を誇示したい者は、その辺にいる皮肉屋た…
本妻に嫉妬する愛人は、図々しい。愛人に嫉妬する本妻は、夫を信用していないか、自分に自信がない。 女の嫉妬は、恋愛から、男の嫉妬は、仕事から、生まれることが多い。 嫉妬を全くしない人間は、よほどの好人物か、よほど、思い上がった人物である。 友人…
子育てで、何より大切なことは、その子供のために、親が、祈り続けることである。 親はなくとも、子は育つ。しかし、子のいない大人は、子のいる大人と比べて、成長する機会を失う。 子供の教育に、暴力を用いることは間違っている。しかし、残念ながら、間…
女の権力者は、同じ女から、嫌われている。男にも、好かれていない。ゆえに、お世辞を言われると、やたらと喜ぶ。 子供に権力を持たせると、無邪気さと、残酷さが、似たりよったりだと、よく分かる。 誰も、狂人を権力者にしたりしない。権力が、その人を、…
景気が良ければ、ゴミでも売れる。景気が悪ければ、ゴミでも拾う。 世の中の景気は、自然と同じであって、人間の意志で、どうにか出来ると思うのは、間違いである。 ケチな金持ちが増えたら、世の中は、不景気になる。最良の景気対策は、ケチな金持ちを唆し…
悩みの多い人間は、知的ではない。悩みのないことこそ、知性の裏返しかも知れない。 悩みなんて忘れろ、と言われても、忘れることは、覚えることより、難しい。 所詮、誰かに話せる悩みなんて、どこか、自慢げですらある。 悩み相談の上手な者、たいがい、お…
大半の愛人は、略奪愛を狙っている訳ではない。好きな男の妻との、分割愛を望んでいる。 妻は、愛人に勝ちたがる。愛人は、引き分けでも構わない、と思っているのに・・・。 憂鬱な愛人の顔は、美しい。お気楽な妻の顔よりも、ずっと・・・。 妻は、愛人に「…
新しい名言など、存在しない。全ての名言は、誰かの使い古しに過ぎない。 Aという国で生まれた名言は、どうせ、Bという国でも、Cという国でも、別の誰かが言っている。 誰だって、長い人生の中で、一度や二度は、名言を吐いている。ただし、誰も覚えては…
ただの結果論に過ぎない、成功者の言葉を、長時間、聞いていられる者は、きっと、成功しない。 全てのチャンスは、一度切りである。二度目のチャンスは、別のチャンスでしかないから。 成功への道標とは、小さい目標を、いくつも持つ、ということである。 あ…
世間体を気にするということは、他人の嫉妬を気にすることと、同じことである。 迷走する者、世間体の奴隷。 世間体など、大事ではない。大事なのは、世間体を気にしているように、見せることである。 世間の代弁者と言われる人は、たいがい、自薦でやってい…
他人の夢が叶った話は、他人が寝て見る夢と同じように、聞きたくもない。 夢を叶えた人間の話を聞いても、大して羨ましく感じないのは、その夢が、自らの夢とは、別のものだからである。 他人の夢を聞くのが好きな者は、自分の夢は、語りたがらない者が多い…
愚かな近隣諸国との交際より、優先されるべきは、優れた遠国との交際である。 外国は、貿易相手であり、観光地に過ぎない。外国に、それ以上のものを求めることは、外交的失敗のもとである。 ある国が、ある外国の動向ばかりを気にするのは、その国を尊敬す…
面白い本とは、読んで、記憶に残るものというよりは、読んでいる時、今を忘れさせてくれるものである。 良い本と出会いたかったら、その何倍も、悪い本との出会いをしなければならない。 一冊の良書は、百人とのお喋りにも勝る。 良い本は、何度、読み返して…
不倫をしている者に対して、過剰に責めたがる者は、不倫をするより、不幸な結婚をしている者かも知れない。 モテる人間が、不倫を批判しても、説得力がない。モテない人間が、不倫を批判しても、やっかみでしかない。 モテない人間の不倫には、金がかかる。…