イナシデス、神について、かく語りき
神は敵でもないし、味方でもない。つくづく、神である。
不運や不安について考えるということは、神について考えることと同じである。
神も自然も、金で説得出来ないし、暴力にも屈しないという意味で、人間より危険である。
人間の幸不幸は、神の躾なのかも知れない。
神は怒っている。人間が何でも意味付けして、得意がるから。
神は誰も咎めていない。咎めているのは、他人か、自分の心である。
運を使い果たした?神は、今も昔も、運の貯蓄なんて認めていない。
あらゆるバランスは、自分で取っているようで、神の干渉の結果でしかない。
背中を押してくれる神が、脚を引っ張る神より、良い結果をくれるとは限らない。
神は何も教えてくれないのに、人間にテストばかり受けさせる。
みんな神に選ばれて、この世に生まれて来た。つまり、神は人を見る目がない。
神は、人間の不完全性ばかり愛している。
神は多くの人に、ハズレくじしか入ってないくじ引きをやらせる。
賭け事、神が人間をからかうために考えたとしか思えない。
統計結果から出た確率は、概ね正しい。しかし、神の気まぐれは、もっと正しい。
人類の歴史。みんな神を信じた。そして、大半が報われなかった。
人間が本当に恐れているのは、神ではなく、死である。あるいは、死にたくなるような悲惨である。
死は、神との待ち合わせ場所とでも思っている者、その根拠は?
みんな神を信じているというより、自分たちのご都合主義を信じている。
人間はいつまで経っても、神の概念から独立出来そうにない。