イナシデス、心理について、かく語りき
他人の評価を受けている時こそ、自分を見失っている。
みんな自分が不自由になることを恐れながら、他人が自由になることを恐れている。
出来ないと思えば、何も出来ない。出来ると思えば、たまには出来る。
人を最も苦しめるのは、現状ではなく、記憶である。
嫌な過去は、成功で塗り潰せるかというと、そうでもない。
信じられないのも弱さゆえ、信じてしまうのも弱さゆえ。
笑顔ですら、誰かの怒りの導火線。
異常な憎悪の持ち主は、事実がそうさせている以上に、妄想がそうさせている。
不幸な人が僻みっぽいのは仕方ない。しかし、不幸でもない人が僻みっぽいのは、どこか病気。
嫉妬もしない、嫉妬もされない。凄い才能。
悪い嘘つき。欲張り、見栄っ張り、嫉妬深い。
世の中、どうでもいいことばかり、と言いながら、みんな結構気にしている。
誰かを全否定しようとする者の、救いのない思い上がり。
気遣いの人も、気を使わない人も、誰かを不快にしているという意味では、同じである。
人を殴りたいと思う気持ちは、人をなぶりたいと思う気持ちよりは、健全である。
どんな卑屈な人間であっても、何かしら自慢をしたがっている。不幸な人が、その不幸について、誰かに語りたがるように。
世の中に毒づきたくて仕方ない人、孤独な人。
若い自殺者ほど、理想主義者。老いた自殺者ほど、現実の敗者。
解決しなくとも、不安になることはない。逆に、解決した時こそ、安心してはいけない。
人生で最も重要なことは、人生で最も重要なことについて、考えないことである。
イナシデス、女について、かく語りき
女らしさとは、男にはない羞恥心があるということである。
女は生まれながらに、慣習と結婚させられる。しかも、容易に離婚出来ない。
女の相談、ただの無駄話。その上、話す相手を間違っている。
女同士の恋愛話、盛り上がっているようで、内心はウンザリ。
女は、いつも祈ってばかりいる。大した信仰もない癖に。
女の気まぐれ、本人もなぜそうしているのか分っていない。
女の無駄なお喋りは、女の無駄な虚栄心と無関係ではない。
女の道徳は、仲間うちの愚痴で固まっていく。
女は嘘をつくのが好き。騙されるのも好き。
女の同情、広くて浅い。
女は変化に鈍感である。しかし、変わったと思ったら、一気にいく。
良妻賢母というのは、悪い女のいち典型に過ぎない。
女は、宝石箱にある宝石(天才)は、チヤホヤするが、ゴミ箱にある宝石(天才)は、見向きもしない。
何となく偉そうな妊婦を見る度に、男も妊娠出来れば、と思わないこともない。
歳をとった女が、自分の歳を言いたがらないのは、無駄に色気づいてしまった証拠である。
女の優しさ、余計なこと多い。男の優しさ、たまにしか見れない。
女はいつも、男を過大評価してくれる。だから、いつも要求が過大になる。
女は男より、社交性で勝るが、社会性で劣る。
男が一人でいたい時、女は必ず寄って来る。女が一人でいたい時、男は喜んで家を出るのに。
女の論理の飛躍は、それ自体ユーモアであり、その場で笑って済ますものであり、矛盾を突いて得意がる男は、冗談の通じない人でしかない。
イナシデス、恋愛について、かく語りき
恋は一過性のもの。愛も一過性のもの。
愛と恋は、長距離走と短距離走以上に、違う競技である。
男の愛の半分は、責任で出来ている。女の愛の半分は、狂気で出来ている。
自分の色恋を得意げに語る女、終身刑。自分の色恋を得意げに語る男、死刑。
恋愛論を語りたがる人、顔が別のことを語っている。
異性にモテる者、比較的嘘つき。異性にモテない者、嘘をついても無駄なだけ。
若い女は、無垢ならモテる。若くない女は、品があればモテる。歳をとった女は、金があればモテる。もっと歳をとった女は、何もしなくとも、死神にはモテる。
悪い男は、まず女を誉め殺しにしてから、何もかも奪っていく。
頭の中でする恋愛は、体を使ってする恋愛より、健全とは限らない。
正直過ぎる男女の恋愛、かえって醜い。
男女の友情は、一度でも、この人と結婚したら、と想像すれば恋愛である。
女の涙に希少価値なし。男の涙に存在価値なし。
恋をしたことのない女は、恋多き女を、まるで性病患者のように眺めている。
女は、悲劇を演じたがる喜劇役者である。男は何を演じても、ただの大根役者である。
男の欲求に大義はいらない。女の欲求には、戦争と同じくらいの大義がいるのに。
結婚にこだわる愛には、何か不純なものが混じっている。とはいえ、結婚にこだわらない愛も、同じことである。
永遠の愛を求める者、欲張り。一過性の愛を求める者、ただの快楽主義者。
愛は不幸の始まり。しかし、何も始まらないよりはマシ。
恋愛により、自尊心の傷付いた男は、おとなしいロバ。恋愛により、自尊心の傷付いた女は、手のつけられない暴れ馬。
万人への愛は、愛ではなく、ただの空想である。