ギリシャの哲学者ソーザ・イナシデス名言集

ソーザ・イナシデス(1679生~1731没) 日本で全く無名というだけではなく、祖国ギリシャでも忘れさられた存在。簡潔・明快な短文の名手で、大量の日記と書簡に、多くのアフォリズムを残した。

イナシデス、文化と文明について、かく語りき

 

文明は世界中に伝わるもの。文化は、その伝わった文明を、どう仕上げるか?

 

文明は、発見する力。文化は、完成させる力。

 

寒いから服を着るのが、文明。恥ずかしいから服を着るのが、文化。

 

文明の原因は、明瞭である。文化の原因は、曖昧である。

 

文化の中心にあるものは、言語である。文明の中心にあるものは、数字である。

 

良い文明には拡がりがあり、良い文化には吸収力がある。

 

文化は文明を止めることが出来る。文明は文化を進めることが出来る。

 

文明とは、普遍性である。文化とは、国民性である。

 

国家は文明的である。家族は文化的である。

 

文明的な人間より、文化的な人間の方が、魅力的であることが多い。

 

野菜と果実を交換することは、文化的である。しかし、そこに金が入ると文明的である。

 

結婚は文明的である。離婚は、もっと文明的である。

 

母親は文化的である。妻は文明的である。

 

最も代表的な文化的産物。酒と料理。

 

最も代表的な文化的娯楽。文学と音楽。

 

競争、特に戦争をすれば、文明は発達する。

 

文化は、富める時代に発達し、貧しい時代に停滞する。

 

戦争は文明的である。平和は文化的である。

 

文化の発達に終わりはない。しかし、長い停滞期間は、世界中で起きている。

 

究極の文明が完成された時代の後は、人類が滅んでいるような気がしてならない。

 

 

 

イナシデス、隣人について、かく語りき

 

 あの人、もっと気にするべきことがあるのに、占いばかり気にしている。

 

 知識のある人、無駄口多い。知識のない人、いつも同じ話。

 

 人を褒めたがる人、裏のある人。人を貶したがる人、裏を見せているようで、まだ裏がある人。

 

 たいがいの人間は、善でも悪でもなく、軽く嫌な奴。

 

 良い人だけど、気の利かない人もいれば、気が利くけれど、厭らしい人もいる。

 

 何かしそうな人物より、何もしていない人物の方が、怪しい顔をしている。

 

 冷たい人も、温かい人も、別の種類の合理主義者に過ぎない。

 

 不謹慎な人間より、冗談が通じない人間の方が、タチが悪い。

 

 間抜けな自慢したがりは、つい、この間、健康自慢をしていたのに、今は、大怪我自慢をしている。

 

 あの人は、貧しいが決断力がある。きっと選択肢がないせいだろう。

 

 話をしなくても、理解し合えている相手を失うことは、人生において、大変な損失である。

 

 負担しない人より、嫌な人、恩着せがましい人。

 

 運の良い人、秘密がバレない。頭の良い人、誰とも秘密を共有しない。

 

 弱者を責める人も、強者を責める人も、結局、思い上がっている。

 

 偉くなったから、選らそうにする人は、悪い人というより、普通の人である。

 

 人のためにやっている、と言いたがる人間、責任転嫁が巧み。

 

 厄介者の精神力は、人並み以上である。

 

 みんなそれぞれ思い上がっていて、世の中は、下らない小貴族でいっぱい。

 

 大半の人間は、世間を知ったつもりの、世間知らずに過ぎない。

 

 私は、多くの人間が、完璧と評価した者すら、十以上の欠点を発見出来る、性格の悪さの持ち主である。

 

 

 

 

イナシデス、結婚について、かく語りき

 

 宝くじを勧めてくる者、ついでに結婚も勧めてくる。

 

 理想の結婚にこだわれば、一生独身。

 

 理想の結婚にこだわれば、一生、夫婦喧嘩。

 

 何ひとつ諦めないでする結婚は、必ず失敗する。

 

 結婚は、何かを諦める言い訳に最適である。

 

 結婚は縛る側に有益。縛られる側に不利益。

 

 離婚を勧める者、悪い人。結婚を勧める者、同罪。

 

 恋人は、たまに会う暇潰しの相手。夫婦は、毎日会う暇潰しの相手。

 

 夫が妻を殴れば悲劇的だが、妻が夫を殴れば喜劇的になる。

 

 自分の結婚生活に満足したかったら、他人の不幸な結婚生活を見て、優越感に浸ることである。

 

 醜い夫婦は、聖者的である。他の夫婦に自信を与えるための、犠牲者だから

 

 妻の夫に対する励ましは、ただの圧力である。アメで出来たムチである。

 

 夫(妻)が一番の理解者である夫婦、実はそうでもないという現実。

 

 良い結婚は、良い子供を生む。悪い結婚は、良い離婚を生む。

 

 子供の出来ない夫婦は、世間体さえ気にしなければ、得すること少なからず。

 

 女は子供のことを、夫に対する、飛び道具か何かだと思っている。

 

 子供はあらゆる意味で、夫婦の保険である。ただし、大半が掛け金に見合っていない。

 

 子供の教育に、成功例なし。人間そのものが、神の失敗作でしかない。

 

 嫁があちこちで気を使うと、夫があちこちで恥をかくこと、少なからず。

 

 夫の浮気は、妻のせいではない。悪い偶然が、二つ三つ重なっただけである。